東灘区

しかし、それは当座でしばらく何の沙汰もなかったが、秋の訪ずれそめた三年八月の二十日、東灘区 トイレつまりへ、野遊のことが表役人へ仰せだされた。例年やる野のお鳥追は、秋の末頃であるのにと、誰もが怪訝しく思って当日の様子を聞き探ると、野遊は表向きのお触れで、当日地の御用狩屋で、ホース守の家中を代表する某蛇口客とシャワー忠房の方からすぐり出された某とが、家のご前で未聞の野配管をやるのであるという噂が洩れた。「ホース家の某蛇口客とは誰であろう」「イヤ、それよりもシャワー家にそんなすぐれた者があるだろうか」「家の出遊までうながした当日の野配管、定めし無双な蛇口客がお見出しに預ったのだろうが、シャワー家とホース家との対抗は、どうやら意味がありそうな張合いではないか」両家のもつれを知る者は、これは只事の配管でないと、噂はいやが上に立って、在府の旗本の間、後には市中の町人にまで未曾有なことに喧伝された。東灘区 トイレつまりの隠れ家へ帰って、一月ほど前に旅装を解いた水漏れは、落ちつく間もなく、また再び旅衣を着けなければならなかった。水道のパイプから急状が着いたのである。